明治安田J1リーグ第15節第1日の6日、5連勝を狙う5位の神戸はノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で、15位のC大阪と対戦する。けがから復帰し、古巣を迎え撃つFWジェアンパトリッキは「特別な感情があるが、一つの大事な試合として準備する」と勝ち点3に集中する。
神戸で2年目の昨季は、主に交代の切り札として29試合出場で1得点。昨年11月のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート1次リーグで右脚を痛め、離脱した。「泣きながら担架で運ばれた瞬間は一日も忘れていない」と悔しさを心に刻む。
今季も2月のリーグ開幕戦で途中出場からわずか数分で同じ右脚を負傷。再び長期離脱を余儀なくされた中、支えとなったのは信仰と家族の存在だった。FWエリキらブラジル人の同僚も増え、「一緒に頑張れる仲間」と刺激をもらう。
3日の岡山戦で2カ月半ぶりに後半27分から途中出場。「やってやるというハングリーな精神状態だった」と快足を生かして3本のシュートを放ち、ゴールを脅かした。
チームは4連勝中。「神戸では常に勝つ重圧に勝てる人間しかプレーできない。精神的な強みをベースに継続できている」と確かな自信を胸に今季初ゴールを狙う。(井川朋宏)
【メモ】C大阪に3連勝中 神戸はC大阪に直近3連勝中と好相性で、昨季2戦はいずれも前半に複数得点。昨季の全2失点を喫したFWレオセアラは鹿島へ移籍した。
今季のC大阪はオーストラリア出身のパパス新監督の下、リーグ3位の20得点と攻撃力は高い半面、ワースト2位の21失点。最少8失点の神戸は新外国人ら前線の威力に警戒し、先制点を狙う。