山下文生さん(左から2人目)から説明を受ける清家久美子さん(同3人目)。母は国民学校の教師だった=豊岡市但東町久畑
山下文生さん(左から2人目)から説明を受ける清家久美子さん(同3人目)。母は国民学校の教師だった=豊岡市但東町久畑

 太平洋戦争末期、但馬地域から旧満州(中国東北部)に入植した「高橋村満州開拓団」が、旧ソ連の侵攻などで終戦2日後に集団自決して今夏で80年となる。当時、国民学校の新任教師として児童らを満州に見送った女性は、亡くなる直前まで「何で止めてあげられなかったのか」と悔やんでいた。教師の長女で秋田県に住む清家久美子さん(74)が6月初旬、豊岡市但東町の高橋地区を訪れ、生還者らに亡き母の思いを伝えた。(阿部江利)