強い雨が降る中、傘を差して歩く人たち=10日午後、福岡市
 強い雨が降る中、傘を差して歩く人たち=10日午後、福岡市

 気象庁は11日未明、熊本県玉名市と長洲町に大雨特別警報を発表した。これまでに経験したことのないような大雨となっているとして、最大限の警戒を呼びかけている。何らかの災害が既に発生している可能性が高い。同庁は記者会見し「直ちに身の安全の確保を」と呼びかけた。熊本県は災害対策本部を設置した。玉名市は市内全域に「緊急安全確保」を出した。長洲町を管轄する県警荒尾署によると、アンダーパスの冠水や倒木があったとの情報がある。長洲町によると、町内の多数の道路が冠水している。

 熊本県玉東町によると、同町の国道208号で道路が冠水し、複数の車両が立ち往生しているという情報がある。

 日本列島は10日、前線の影響で、大気が不安定となり各地で大雨となった。11日にかけて福岡、長崎、熊本、大分、山口各県で線状降水帯が発生し、九州北部では10日午後9時までの24時間雨量が400ミリを超える記録的な大雨となった。九州でその後も線状降水帯発生の恐れがあるとしている。前線は12日にかけて日本海側から東北に停滞する見通し。