今年の夏、気温が40度に達した13都府県の計25地点のうち、23地点の駅周辺で観測当日の人出が落ち込んでいたことが18日、共同通信の人流データ分析で分かった。直近1年間の平均と比べ、3~29%減った。熱中症への警戒から外出を控えるなど、酷暑が人々の行動を抑制していた様子が浮かび上がった。41度台に達した6カ所はいずれも人出が減った。
今夏の日本の平均気温は平年を2・36度上回り、1898年の統計開始以降で最も高かった。
気象庁の観測所の付近にある主要駅の半径500メートルの人出を調べた。人流データはソフトバンクグループのアグープ社から提供を受けた。スマートフォンアプリの位置情報などに基づく推計値で、匿名化している。
40度地点が最も多かったのは群馬県で5カ所。このうち桐生市では、最高気温41・2度を記録した8月5日、桐生駅周辺の人出が直近1年間の平均より16%少なかった。全国で最も減少率が大きかったのは名古屋市千種区の千種駅で、8月31日が29%減となった。