関東信越国税局から約11億円の所得隠しを指摘されたフジテレビ系列のNST新潟総合テレビ(新潟市)は3日、外部調査委員会による調査結果報告書を公表した。視聴率が低い中、売り上げ確保のため、広告代理店側に適正な範囲を逸脱する利益供与が続き、CM制作費の架空計上に至ったと結論付けた。
報告書によると、2011年ごろからフジ制作番組の視聴率低迷を背景に、NST東京支社の営業担当に過大なプレッシャーがかかっていた。代理店担当者への商品券贈答や海外旅行招待といった利益供与を行っていたが、税務調査による指摘や新型コロナウイルス禍で継続できなくなり、CM制作費を架空計上し、費用を捻出した。