兵庫労働局が3日発表した8月の兵庫県内の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・02ポイント下回る0・95倍となった。1倍を下回るのは3カ月連続。雇用情勢の判断を「求職が求人を上回り、持ち直しの動きが弱まっている」と、15カ月ぶりに下方修正した。
産業別の新規求人数(原数値)は、製造業が前年同月比2・7%減と8カ月ぶりに減少。卸売業・小売業は24・8%減、宿泊業・飲食サービス業も23・6%減だった。同労働局は「人材不足は続いているが、食材費の高騰と賃上げの影響で採用を控えている事業者もある」とした。
一方、若手人材を獲得する動きがみられた建設業が1・2%増、特定数社がアプリ開発のためにエンジニアの求人を出した情報通信業は58・2%増だった。
有効求人倍率は、ハローワークの求職者1人当たり何件の求人があるかを示す。8月の有効求人数は7万7102人で3カ月連続の減少。有効求職者数は8万1123人と4カ月連続で増加した。(若林幹夫)