母親の胎内で原爆の放射線を浴び、生まれながらに脳や体に障害がある「原爆小頭症」被爆者と家族を撮影した写真展が4日、広島市の旧日本銀行広島支店で始まった。耳かきをしてもらう様子や、母親の帰りを待つ姿など1966年から70年代の日常を記録した。撮影者は「核兵器の恐ろしさを感じ、核廃絶につなげてほしい」と語る。
写真展「原爆が遺した子ら 原爆小頭症・声なき被爆者の80年」は、小頭症被爆者と家族らが65年に結成した「きのこ会」などが企画。広島市の重田雅彦さん(81)と横浜市の菅沼清美さん(78)が撮影した写真約8千点の中から、68点を展示している。