【北京共同】中国軍の専門家らの研究チームが、人工知能(AI)搭載のロボット兵器を市街戦に投入した際の攻撃や偵察の能力を分析し「任務の効率と安全性を効果的に高められる」と結論付けたことが18日分かった。中国軍は「市街戦の攻略」を重視しており、人口が密集する台湾での戦闘を念頭に置いている可能性がある。国有軍事企業に属する研究所の論文で判明した。
この論文は民間開発のロボの軍事的価値も検証。中国は先端技術の民生利用をアピールしているが、実戦投入を視野に軍事転用を探っていることも改めて浮き彫りになった。
中国軍は台湾に向き合う福建省の基地で市街戦を想定した演習を実施するなどして台湾に圧力をかけている。
論文は、中国政府が直接管理する「中央企業」の中国兵器装備集団に所属する研究所の専門誌「兵工自動化」が今年2月に掲載した。
市街戦は現代の軍事行動で「最も複雑な戦場」と指摘。四足歩行ロボの敵軍に対する(1)自主的な判断による行動(2)偵察と監視(3)電磁波による通信妨害(4)味方の後方支援-の能力を検証した。