さいたま拘置支所(さいたま市)に収容されていた男性受刑者が、十分な医療を受けられず精巣がんで亡くなったとして、母親らが国に約7千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、施設の医療行為は「著しく不適切」として、150万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は強盗致傷罪などで服役中の2020年1月に下腹部の痛みを訴え、拘置所の医師の診察で経過観察となったが、その後外部の医療機関での超音波検査で精巣がんと判明。摘出手術を受けたが、翌年7月に23歳で亡くなった。
判決後に記者会見した母親(50)は「受刑者でもちゃんとした医療を受けられるようになってほしい」と求めた。

























