兵庫県は29日、週1回実施している斎藤元彦知事の定例記者会見を中止した。県の告発文書問題以降、定例会見の際には県庁周辺で抗議活動が展開されており、県庁に近接する小学校で音楽会が開かれる時間と重複するため、地域や教職員らの声を受けて予定を変更した。
会見は本来、同日午後1時15分から開催予定だった。一方、近くの小学校では日中、児童らによる音楽会が予定されており、保護者や教職員組合、神戸市教育委員会などから県に対し、「抗議活動の音が大きく、演奏が聞こえない可能性がある」「会見日時を変更するなど配慮してほしい」といった声が寄せられていた。
県によると、他の予定との調整を試みたが、週内での会見設定は難しいと判断。会見を共催する県政記者クラブに対し、定例会見ではなく、別の時間に記者の質疑に答える「囲み取材」を打診し、クラブ側は今回限りとした上で了承した。囲み取材は同日午前、県庁内で実施され、斎藤知事は「大切な定例会見の場ではあるが、不安の声が出ているため、中止が適切ではないかと申し入れをさせていただいた」と話した。
11月以降は通常通り、週1回の開催が予定されている。

























