3日、スイス・ジュネーブで開幕した「水銀に関する水俣条約」の第6回締約国会議(共同)
 3日、スイス・ジュネーブで開幕した「水銀に関する水俣条約」の第6回締約国会議(共同)

 【ジュネーブ共同】スイス西部ジュネーブで3日、水銀を国際的に規制する「水銀に関する水俣条約」の第6回締約国会議が開幕した。7日まで。銀歯として虫歯治療に使う「歯科用アマルガム」の禁止や、水銀を含む化粧品の禁止の実効性を議論する。

 アマルガムは現在、段階的削減の対象で、禁止への規制強化で合意できるかどうかが焦点。カナダや米国、オーストラリアなどで安価な治療法として今も使われている。日本では2016年に保険適用から除外され、現在は製造も使用もされていない。

 水銀を含む化粧品は禁止が決まっているが、インターネット通販のほかアフリカやアジアの商店で販売されている現状がある。

 条約事務局によると、10月27日時点で世界中から千人以上の参加登録があった。11月2日の関連イベントに参加した熊本県立水俣高(水俣市)1年の本山典美さん(16)は「イラクなどの紛争地では兵器による水銀被害があると知った」と話した。4日の別のイベントで2年の岩阪望央さん(16)と共に、同校の水銀問題への取り組みなどを発表する。