クマの被害が深刻な秋田県で今年1~10月に、クマと車が衝突した事故が118件に上り、昨年1年間に記録した23件から5倍超になったことが11日、県警への取材で分かった。統計が残る2020年以降、年間件数で最多を更新した。生活圏への出没が相次いだ10月に66件が集中。けが人は確認されていないが、県警は事故防止に苦慮している。
県警によると、衝突した動物がその場からいなくなるケースが多いが、当事者への聞き取りなどからクマと認定した事例を集計した。人的被害が多発した23年は年間101件だった。20年は26件、21年は34件、22年は13件となっている。
今年の118件の約8割に当たる91件は、国道や県道など生活に身近な一般道で起きた。9月には美郷町の県道で、救急搬送を終えた救急車が親子とみられるクマ2頭に遭遇。体長約50センチの1頭と衝突し、バンパーが壊れる被害が出た。
残りの27件は自動車道で発生した。
























