神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2
神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2

 神戸市立医療センター中央市民病院は10日、50代の女性患者に対して腰の異物を取り除く手術を行った際、医師が鎮痛薬を指示量の5倍投与し、女性の心肺が一時停止したと発表した。直後の処置で心拍が再開したため後遺症は残らず、現在は外来診療で経過観察を行っているという。

 病院によると今年2月、女性が過去に他の病院で治療のため埋め込んだ、長さ5センチ程度の針状の金属物を除去する手術を行った。その際、担当医師は別の医師から鎮痛薬を2ミリリットル使うよう口頭で指示されたが、聞き間違って10ミリリットル投与したという。

 病院は患者や家族に謝罪するとともに、指示の復唱を徹底することや、注射器に薬剤量を記載するなどの再発防止策を講じた。(井沢泰斗)