【キーウ、ワシントン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、オンラインで記者会見し、安全確保に向け欧米の協力が得られるという条件で、今後60~90日以内の大統領選を含む選挙実施が可能と表明した。ゼレンスキー氏が戒厳令下での大統領選実施に言及したのは初めてとみられる。自身が出馬するかどうかには触れなかった。
大統領選を巡ってはトランプ米大統領が早期の実現を求めている。ゼレンスキー氏は、トランプ氏に前向きな姿勢を見せることで、難航する和平交渉の打開につなげる狙いがあるとみられる。
戒厳令下にある現在のウクライナでは法律上、選挙が実施できない。このためゼレンスキー氏は、最高会議(議会)に法改正の検討を求める方針を示した。ただ、停戦が実現しない中での安全確保は極めて困難とみられ、実際に選挙を実施できるかどうかは不透明だ。
2019年に就任したゼレンスキー氏の任期は本来なら昨年5月までだった。ロシアはゼレンスキー氏を任期が切れた非合法な大統領だとして、政権の正統性を否定してきた。
























