衆院選のポスター掲示板を設置する業者の男性。雪が積もりやすい山間部から先に回ったという=21日午後、兵庫県新温泉町岸田(撮影・長谷部崇)
衆院選のポスター掲示板を設置する業者の男性。雪が積もりやすい山間部から先に回ったという=21日午後、兵庫県新温泉町岸田(撮影・長谷部崇)

 1月27日公示、2月8日投開票の日程で行われる衆院選。戦後、「冬の選挙」は少なくないものの、2月の総選挙は1990年以来36年ぶりになる。そもそも解散からの準備期間が短い中、さらに各市町の選挙管理委員会は雪や寒さへの対応を迫られる。積雪などが投票率や開票作業にも影響しかねず、兵庫県内の選管担当者らは手探りが続く。

■雪に埋もれつつある掲示板も

 戦後に行われた衆院選は28回。時期の内訳は、春(3~5月)が3回、夏(6~8月)が5回、秋(9~11月)が10回。冬(12~2月)の実施は10回で今回を含めると11回目になるが、うち12月が6回を占める。降雪量が多い1~2月の選挙は全て90年以前だった。

 「雪の時期に選挙をした経験やノウハウがない。手探り状態」。県内有数の豪雪地帯を抱える新温泉町の担当者は焦りを募らせる。

 高市早苗首相が1月19日に衆院解散と選挙日程を表明した2日後から日本列島を寒波が襲い、但馬地域などは大雪に。選挙ポスター掲示板を174カ所に設置する同町は雪の中でも作業を急ぎ、22日までに何とか設置を完了したが、すでに雪に埋もれつつある掲示板もあるという。

 寒波が続く中、雪が積もったまま27日の公示日を迎えることになりそうで、選挙期間中も、雪で立候補者のポスターが見えなくならないよう道路管理者や除雪業者に依頼。さらに投票日に雪が降れば駐車場の除雪も必要となるため、ほかの時季の選挙よりも費用がかさむという。

 ほかの但馬地域の市町も同様に天候をにらみながら選挙準備や啓発を進める。

 豊岡市は降雪対策として、2月8日の投開票日の投票終了時刻を午後6時(3カ所は同4時)に繰り上げ、「雪が降っても投票に来てもらえるよう精いっぱい準備を進める」。養父市は「投票当日の天気予報などを踏まえ、必要に応じて外出できるタイミングでの期日前投票を呼びかけるなどの対応も考えている」とする。

 雪があまり降らない地域でも、投票所や開票所での寒さ対策は欠かせない。多くの市町が空調設備がない会場での備えとして、暖房器具を調達、レンタルしたり、燃料の用意などを進めている。

 一方で、暖房設備がない投票所を2カ所構える播磨町は「税金の無駄遣いと思われても困る」と、新たに暖房器具を用意せず、「職員にカイロを配って対応する」としている。(まとめ・高田康夫)