首相公邸に引っ越した高市首相(手前右)=29日午後
 首相公邸に引っ越した高市首相(手前右)=29日午後

 高市早苗首相は29日、東京・赤坂の衆院議員宿舎から官邸に隣接する公邸に引っ越した。就任から約2カ月後の入居となった。「職住近接」により災害など緊急時の初動態勢を整え、危機管理に万全を期す姿勢をアピールする狙いがある。

 官邸は首相が執務に当たる場で、公邸は主に生活の場としての役割を担う。首相は10月21日の就任以降、公用車で議員宿舎から官邸に通っていた。今月8日の青森県の地震発生時には公用車が宿舎に来ず、SP(警護官)車で移動、官邸入りに発生から35分かかった。

 29日午後、業者の大型貨物車で公邸に首相の荷物を運び込んだ。首相は宿舎から公邸に公用車で移動、トレーナーにズボンという普段着姿だった。