桟橋に着岸するLNG運搬船=2020年1月、三重県川越町
 桟橋に着岸するLNG運搬船=2020年1月、三重県川越町

 官民が一体となり、2019年を最後に国内では建造されていない液化天然ガス(LNG)運搬船の復活を検討していることが14日、関係者への取材で分かった。高市政権が経済安全保障の強化に向け推進する重点投資戦略の一環。国内業界最大手の今治造船(愛媛県今治市)が同業大手の大島造船所(長崎県西海市)の生産拠点の一部を活用する案が出ている。

 国土交通省が19日に開く有識者会議で本格的な協議に入る。国のエネルギー政策に直結する課題として造船や海運、エネルギーの有識者が参画する。脱炭素化の影響でLNG船の需要自体が読みづらく、採算性を疑問視する声もある。議論は曲折も予想される。

 国内建造復活の候補となっている拠点は香焼工場(長崎市)。もともと三菱重工業のLNG運搬船の拠点だった。三菱重工が構造改革で19年末に売却を発表し、大島造船所が22年に取得した。現在はばら積み船を建造しているが、一部が遊休状態となっている。

 LNG運搬船は三菱重工や川崎重工業が新造船を引き渡した19年以降、実績がない。