原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場候補地として文献調査が始まった東京都小笠原村の南鳥島を巡り、民間の小笠原自然文化研究所(同村)が、島の自然環境に関する情報を独自に収集、公開している。これまでに集めた論文は120本超。魚や植物など貴重な種が多く生息し、保全価値の高さが改めて分かった。「処分場の調査や建設によって価値を失う可能性を強く憂慮する」と訴える。
一方、処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)の文献調査は、主に地層や鉱物資源などを調べており「生態系は評価項目に含まれていない」とする。
研究所は小笠原諸島の生態系を守る目的で2000年に父島に設立され、野生動物の調査や保全に取り組む。処分場選定プロセスの第1段階となる文献調査を国が村に申し入れた3月以降、旧知の研究者のつてをたどって論文120本超をかき集め、5月に一覧を公開した。副理事長の鈴木創さんは「現時点の情報だけでも保全価値が分かる。人の上陸が増える前にしっかりと生態系を調べるべきだ」と強調する。
























