作家の村上春樹さんは、2日までに行った新刊小説に関する共同通信の単独インタビューで、人工知能(AI)がつくるような小説は、自分が書きたいものではないとの見解を述べた。

 発達著しい生成AIは、小説を書くこともできるようになっている。しかし、村上さんは「AIはこれまでに起こったことを総合して類推する。でも、僕が小説を書く作業はそれとは全く違うものだ」と語った。

 小説家の役目は「ハッと浮かんでくる新しいものを引きずり込むこと」だと独特な表現で説明した。集中して物語を書いていると、今回登場させたありくいのようなキャラクターがふと現れてくるのだと村上さん。「それは類推から出てくるものではなく、本当に『空中』から出てくるもの」だと言う。「AIにはたぶん、それはできない」

 世の中には「これまでにこういう小説があったから、こういうパターンにして…」というふうにしてAIのように物語をつくる作家もいるかもしれないとした上で、「僕が書きたいのは、そういう小説ではない」ときっぱりと話した。