【ニューヨーク共同】米IT大手マイクロソフト(MS)は14日、人工知能(AI)の過度な開発競争から距離を置き、安全性を重視した開発方針を採用すると発表した。「人間中心のAI」という考えを柱に据えた。1カ月半の期間を設け、専門家だけでなく幅広く意見を募り、改善に役立てる。2027年以降のモデル開発に活用する。

 米AI開発企業の複数のトップが、暴走や悪用を防ぐ観点から、開発を減速する必要があると相次いで指摘。一方、トランプ米大統領はAIを巡る中国との覇権争いを念頭に否定的な考えを示す。MSは方針を掲げた上で意見公募することで、社会的な合意形成につなげる狙いがありそうだ。

 MSは方針策定の背景に、最先端のAIが暴走してサイバー攻撃を行った事案があると説明。「事態は重大で、深刻さは増す一方だ」と指摘した。AIが人間に従うことや、禁止事項を明確に位置付けるとした。

 安全を犠牲にして高性能化を競う開発を「拒否する」と強調した。AIが人に危害を与えることを避けつつ、恩恵を最大化する考えを示した。