筆や墨を使い手書きされる文字。ユネスコの評価機関は「書道」を無形文化遺産に登録するよう勧告した
 筆や墨を使い手書きされる文字。ユネスコの評価機関は「書道」を無形文化遺産に登録するよう勧告した

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の評価機関は、筆や墨を用いた手書きの文字表現で、日本人の社会的慣習とされる「書道」を無形文化遺産に登録するよう勧告した。文化庁が5日発表した。中国の福建省アモイで30日に開幕するユネスコ政府間委員会で審査され、12月初旬に勧告通り正式決定する見通し。登録が決まれば国内では2024年の「伝統的酒造り」以来で、24件目となる。

 スマートフォンなどデジタル機器が普及し、手書きの文字に触れる機会の減少が危惧される中、手書きの魅力や書道文化の再評価に向け期待が高まりそうだ。

 書道は、筆や墨、すずりなどを使い、伝統的な筆遣いや技法で漢字や仮名を手書きする。石などに文字を刻む篆刻も含む。手紙や年始の書き初め、冠婚葬祭での記名など日常生活のさまざまな場面で親しまれ「日本人の暮らしに深く根差した社会的慣習」とされる。

 21年に国の登録無形文化財となり、23年に文化審議会が国内候補に選定した。政府は24年3月にユネスコに登録申請し、審査が見送られたため25年に再申請した。