上映会場周辺に設置された「NO OTHER CHOICE」の看板(右)=イタリア・ベネチア(共同)
 上映会場周辺に設置された「NO OTHER CHOICE」の看板(右)=イタリア・ベネチア(共同)

 【ベネチア共同】イタリアで開催中の第82回ベネチア国際映画祭で、コンペティション部門に選ばれた韓国映画「NO OTHER CHOICE」が上映され、記者会見にパク・チャヌク監督や主演のイ・ビョンホン、ソン・イェジンらが登壇した。

 人生に満足していた製紙会社の社員が失業し、妻子や持ち家を守るため、狂気じみた“再就職活動”に励む姿をコミカルに描くスリラーだ。イ・ビョンホンは突然の失業で精神的に追い詰められていく会社員を演じた。

 パク監督作品では2000年の「JSA」などに出演したイ・ビョンホン。「監督の映画には韓国だけでなく、多くの俳優が出演したがると思う。どんな物語でも私は『イエス』と言ったでしょう」と今作で主演した喜びを語った。

 復讐劇を描く「オールド・ボーイ」などで知られるパク監督は、ベネチア映画祭のコンペ部門では05年の「親切なクムジャさん」以来の出品。「ベネチアに戻ってこられてうれしい。ここへ最後に来たのは20年前。この映画を作るのにも(原作を読んでから)約20年かかった」と話した。

 原作は米作家ドナルド・E・ウェストレイクの小説「斧」。