東京外語大の青山弘之教授(本人提供)
 東京外語大の青山弘之教授(本人提供)

 シリアでは2020年以降、大規模な戦闘は発生しておらず、政府支配地では復興に向けた機運が高まっていた。だが欧米の経済制裁に加え、昨年10月から続くパレスチナ自治区ガザや、レバノン南部での戦闘の影響を受け、シリアの経済と社会は疲弊していた。筆者が今年8月にシリアの首都ダマスカスを訪れ、目にしたのは物価高騰や物不足に悩まされる市民の姿だ。