ロンドン中心部の書店の棚に並ぶ「ババヤガの夜」の英訳版(共同)=2025年6月27日
 ロンドン中心部の書店の棚に並ぶ「ババヤガの夜」の英訳版(共同)=2025年6月27日

 優れた推理小説、犯罪小説に贈られる英国推理作家協会賞の翻訳部門に王谷晶(おうたに・あきら)さんの小説「ババヤガの夜」英訳版「The Night of Baba Yaga」(サム・ベットさん訳)が選ばれた。「ダガー賞」として親しまれるこの賞にはこれまで、横山秀夫さんや伊坂幸太郎さんら人気作家がノミネートされたが受賞には至らなかった。日本の作家としては初の快挙だ。北野武監督作を想起させるような激しい暴力描写と、根底に流れる女性同士の連帯「シスターフッド」が高く評価された形だ。(共同通信・森原龍介、平川翔、山口晶子、米田亮太)