石川県能登地方を震源とし、最大震度7を観測した地震による被害が拡大している。
行方不明者の生存率が急激に低下するとされる発生72時間が過ぎた。政府や自治体、自衛隊、警察などは人命を守ることを最優先に、被災者の安否確認を急ぎ、生活の救援や支援に総力を挙げてもらいたい。
地震による死者は増え続け、100人を超えた。安否不明者も多数に上る。津波による行方不明者も判明した。新潟、富山両県など北陸一円でも建物の崩壊などで負傷者が出ている。
とりわけ被害が深刻なのが、能登半島北部の石川県輪島市、珠洲(すず)市だ。輪島市の中心街では大火災が発生し、約200棟が焼け落ちた。両市では激しい揺れで建物倒壊や大規模な土砂崩れも相次ぎ、中に取り残された人がまだいるとみられる。
道路の寸断、停電や断水などライフラインの被害も甚大で、孤立状態の集落も多い。いまだ被害の全容は見えず、救助活動や救援物資も滞りがちで、被災者の不安は募っている。
石川県内では、3万人を超える住民が避難所などに身を寄せている。厳冬期だけに低体温症が懸念される。防寒着やカイロなどの寒さ対策に加え、インフルエンザなど感染症防止策も重要となる。心のケアや、障害者ら要支援者への配慮も怠らないようにしたい。車中泊など狭い空間ではエコノミークラス症候群になりやすく、こまめな水分補給なども必要だ。
政府は避難者対応を強化するため、被災地への自衛隊員の派遣を増強した。岸田文雄首相は非常災害対策本部会議で、被災地の要請を待たずに送る「プッシュ型支援」を活用し、避難生活に必要な物資の確保や医療提供、インフラ復旧などに当たるよう指示した。政府と自治体の緊密な連携が求められる。
気象庁は「今後1週間程度は最大震度7程度の地震に注意が必要」としている。現地では雨や大雪が降る予報も出ている。断続的な強い揺れで地盤が緩んでおり、引き続き土砂崩れなどへの警戒が欠かせない。
助かった命が厳しい避難所生活などで失われることがないよう、被災者の体調管理や安全確保に万全を期してほしい。
























