立憲民主、公明両党が結成した新党「中道改革連合」が、「生活者ファースト」を掲げた綱領と、基本政策を発表した。
集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法を巡り「存立危機事態での自国防衛のための自衛権行使は合憲」と明記した。原発政策では「将来的に原発に依存しない社会を目指す」とする一方、地元合意などの条件付きで再稼働を容認する。憲法については「責任ある改正論議の深化」を掲げた。
いずれも国のかたちに関わるが、長らく与野党に分かれて対決してきた両党間には隔たりがあり、溝を埋める議論は避けて通れない。右傾化を強める高市政権に、穏健な現実路線で対抗する狙いだろう。
だが、立民が公明に歩み寄る形となった綱領や基本政策には急ごしらえゆえのほころびが覆い隠せない。選挙戦では具体的な公約を練り上げ、有権者に丁寧に説明する必要がある。
特に立民は結党以来、「安保法制の違憲部分の廃止」「原発ゼロ」を掲げてきた。憲法改正には党内にさまざまな意見がある。短期決戦の中で大きな方針転換を迫られ、党内論議は十分とは言えない。新党参加をためらう議員や支持者すらつなぎとめられなければ、幅広い層への支持拡大は難しいだろう。
一方、公明は自民党との連立離脱後、防衛力増強に前のめりな高市政権に対し「日本を戦争に近づける」などと批判を強める。憲法に基づく専守防衛や非核三原則を堅持し「日本の平和を守る」と訴えるが、与党時代に推進した安保法制の下でどう実現するのか。集団的自衛権の行使容認を警戒する近隣国との関係改善も課題だ。
立民の安住淳幹事長は、中道の綱領に「共生と包摂の考え方を盛り込んだ」と述べた。ジェンダー平等など多様な価値観を尊重する政策を重視する姿勢で政権との違いを鮮明にする。
経済政策では食料品消費税ゼロを掲げた。自民を含む主要政党も消費税減税を主張するが財源はいずれもあいまいだ。中道が「選挙互助会」にとどまらない責任政党を目指すなら、「強さ」だけではない成長戦略や、痛みを伴う財政再建策を正面から語る覚悟が要る。























