2018年、エキストラとして本作の撮影に参加した。大学のキャンパスを警察署に見立て、建物から出てくる劇中の重要人物に、群衆に交じって罵声を浴びせる役目だ。エキストラの真に迫った演技に圧倒されているうちに撮影は終了してしまった。完成版をみると、何度見ても、残念ながら自分を見つけることができなかった。俳優であり、本作の監督でもある水谷豊は、その場面の撮影後、一人一人に声をかけ冗談を言っていた。現場を盛り上げる監督の陽気でお茶目(ちゃめ)な一面を見られただけでもうれしかった。
本作は水谷豊による完全オリジナル脚本で、加害者、被害者の両親、事件を追う刑事たちの人生が交錯する物語だ。