第三章 行き違う人々(二十一)
「合議の結果は、自分のあずかり知らぬところで決められたことではない。織田家のように、信長一人で決めたことを勝手に押し付けられたわけではない。むろん、それが駄目だというつもりもない。織田家は、完全に信長一人のものだからだ。また、信長自身が家中のすべての権限を自分一人が持つように、絶え間なく織田家の気風や制度を作り変えてきた。武田家や上杉家のように、君主と重臣たちの合議で、ある程度までの方針が決まるようなことはほぼない」
第三章 行き違う人々(二十一)
「合議の結果は、自分のあずかり知らぬところで決められたことではない。織田家のように、信長一人で決めたことを勝手に押し付けられたわけではない。むろん、それが駄目だというつもりもない。織田家は、完全に信長一人のものだからだ。また、信長自身が家中のすべての権限を自分一人が持つように、絶え間なく織田家の気風や制度を作り変えてきた。武田家や上杉家のように、君主と重臣たちの合議で、ある程度までの方針が決まるようなことはほぼない」