兵庫県加古川市のJR神戸線で20日に起きた踏切事故で、乗用車が快速電車と衝突する映像が、踏切の外で止まっていた別の車のドライブレコーダーに記録されていた。運転していた男性は会話ができる状態といい、兵庫県警は同様の事故が起きているとして注意を呼びかけている。
事故は20日午後2時45分ごろ、加古川市平岡町新在家のJR神戸線東加古川-加古川間の踏切で発生。ドライブレコーダーには、遮断機の下りた踏切内に、乗用車がゆっくり進んでいく様子が写っていた。
踏切の外で別の車に乗って事故を目撃した人は「遮断棒が下りてからだいぶ時間がたっていた。このような事故が起こったことが信じられなかった」と話した。当時、踏切周辺には複数の車や人がいたという。
JR西日本や加古川市消防本部によると、野洲発網干行き快速電車が踏切内で乗用車と接触し、車は西約40メートル先に飛ばされた。電車の乗客約300人にけがはなかった。
県警加古川署によると、車を運転していた70歳くらいの男性は入院しており、意識はある。踏切に進入した当時の状況について「よく覚えていない」と親族に話しているという。
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県警によると、踏切内で車と列車が衝突し、死傷者が出た事故は2020年以降、少なくとも2件発生。21年4月には姫路市内のJR踏切で回送電車と軽乗用車が衝突し、車を運転していた男性が死亡した。同年9月には神戸市東灘区内の阪急の踏切で特急電車と乗用車が接触し、車の男性が左足にけがを負った。
県警交通企画課は「踏切内で立ち往生した場合、慌てず車を進ませて遮断機の外に脱出してもらいたい。車が動かないケースでは、非常ボタンを活用するか発煙筒を使って早めに電車に異常を知らせてほしい」としている。
























