結婚に対する意欲はあったものの…「恋活・婚活をしたことがない」約6割 ※画像はイメージです(paylessimages/stock.adobe.com)
結婚に対する意欲はあったものの…「恋活・婚活をしたことがない」約6割 ※画像はイメージです(paylessimages/stock.adobe.com)

生涯未婚率が急速に上昇しているといいます。タメニー株式会社(東京都品川区)の結婚相談所「パートナーエージェント」が実施した「恋活・婚活の振り返り」に関する調査によると、結婚に対する意欲はあったものの「恋活・婚活をしたことがない」という人が約6割であることがわかりました。では、現在未婚でいる理由にはどのようなことがあるのでしょうか。

調査は、新社会人になったころ「結婚したい」という意欲を持っていたと回答した31~59歳の未婚男女238人を対象として、2025年6月にインターネットで実施されました。

まず、「これまでの恋活・婚活の経験」について尋ねたところ、「恋活・婚活をしたことがある」と答えた人は40.3%でした。恋活・婚活の期間については、「3年以上」(14.4%)、「1~3年程度」(13.9%)、「半年程度」(4.6%)、「3カ月程度」(4.2%)、「1カ月程度」(3.2%)という結果となった一方で、「恋活・婚活をしたことがない」と答えた人は59.7%にのぼり、過半数を占めました。

また、恋活・婚活をしたことがある人の期間を見ると、恋活・婚活を「1年以上」続けたことがある人は70.1%を占めており、一度活動を始めると、ある程度まとまった期間、継続して取り組む人が多い傾向が見られました。

年代別に見ると、「恋活・婚活をしたことはない」割合が最も高かったのは、50歳~59歳で75.0%。40歳~49歳は56.9%、30歳~39歳は52.6%となり、若い年代ほど「結婚したい」という意欲がある場合、恋活・婚活をしようと行動に移す傾向にあることがうかがえます。

続けて、恋活・婚活をしたことがあると回答した人に、「恋活・婚活をした手段」を聞いたところ、「マッチングサイト/アプリ」(68.6%)が最も多く、以下「合コン・飲み会」(40.7%)、「友人からの紹介」(37.2%)、「お見合いパーティー」(31.4%)が続きました。

一方、昭和の時代に主流だった「親や親戚からの紹介」で恋活・婚活をしたことがある人は10.5%にとどまり、現在ではかなり減少していることがわかりました。

これを年代別に集計したところ、「マッチングサイト/アプリ」「お見合いパーティー」「結婚相談所」といった恋活・婚活手段を利用する割合は30代が最も高くなり、恋活・婚活サービスが充実し、自分から行動を起こして恋活・婚活する時代になってきたことがうかがえます。

次に、「恋活・婚活で得られた成果」について聞いたところ、全体では「何も成果を得られなかった」と答えた人は11.3%にとどまった一方で、「仮交際(お友達交際)に発展したことがある」が8.8%、「真剣交際(1対1のお付き合い)に発展したことがある」が26.3%と、3人に1人は恋活・婚活を通じて交際に至った経験があることがわかりました。

手段別に見ても「何も成果を得られなかった」は10%未満、「真剣交際に発展したことがある」は30%前後と、似たような傾向が見られたのに対して、「親や親戚からの紹介」だけは、真剣交際に至った割合が12.5%とやや低めでした。

ちなみに本調査では、1人あたり平均2.8通りの手段を併用していたという結果が出ていることから、何か一つに絞って恋活・婚活をするというより、複数の手段を組み合わせて活動するスタイルが主流になっているのかもしれません。

なお、今回の調査は未婚者に対象を絞っているため、最終的に成婚できたかどうかまでは把握できていません。

では、結婚したいという意欲を持っていたものの「現在は未婚である理由」にはどのようなことがあるのでしょうか。

調査の結果、最も多かったのは「それほど切実には『結婚したい』と思っていなかった」「仕事や趣味が忙しく、恋活・婚活する時間がなかった」(いずれも26.6%)でした。次いで、「自分の希望条件に合う相手と出会えなかった」(25.0%)、「結婚したくても経済的に不安があった」(20.7%)が続いたほか、「交際相手はいたが結婚するタイミングが合わなかった」(17.9%)といった意見も見られました。

最後に、「もし『結婚したい』と思っていた社会人になったばかりのころに戻ってやり直せるとしたら、あなたはどのように恋活・婚活をしようと思いますか」という質問に対して自由回答形式で答えてもらったところ、「20代のうちに結婚相談所に入会したり周囲に紹介を依頼したり積極的に活動する」(30代)、「もっと積極的になればよかった」(30代)、「社会人になる前にこう言うことを考えたかった」といった、過去の自分に対して「もっと早く行動しておけばよかった」と振り返る声が多く見られました。

一方で、「やり直さないと思う」(40代)、「たぶん当時のまま変わらないと思います」(40代)などの意見も寄せられ、自分の性格や価値観を受け入れ、未婚という選択に納得している人も一定数いることがうかがえました。