投資詐欺と思われる情報を見かけたことがある人が約6割 ※画像はイメージです(Peak River/stock.adobe.com)
投資詐欺と思われる情報を見かけたことがある人が約6割 ※画像はイメージです(Peak River/stock.adobe.com)

著名人の名前・写真を悪用した嘘の投資広告や、「必ずもうかる投資方法を教える」といったメッセージからSNSに誘導し、最終的に「投資金」や「手数料」といった名目で金銭等を振り込ませるなどしてだまし取る「SNS型投資詐欺」が増加しています。LINEヤフー株式会社(東京都千代田区)が実施した「SNS型投資詐欺」に関する調査によると、投資詐欺と思われる情報を見かけたことがある人が約6割に及ぶことがわかりました。投資詐欺被害防止のための注意点にはどのようなことがあるのでしょうか。

調査は全国の男女2000人を対象として、2025年8月にインターネットで実施されました。

「SNS型投資詐欺」では、投資に関するメッセージのやりとりが長期間に渡ったり、サクラが投資の成功体験を投稿して見せたりすることで、最初は半信半疑だった人も徐々に信じてしまい被害につながってしまうケースもあるといいます。

そこで、「特別な投資情報が得られる」「必ず値上がりする株を教える」といった、いわゆる「投資詐欺と思われる情報を見かけたことがある」人は61%にのぼり、投資詐欺とみられる情報は広く出回っていることがわかりました。

また、「投資詐欺と思われる情報を見かけたことがある場所」については、「インターネット広告」(939人)が最も多く、次いで「SNSの投稿」(642人)、「ネット掲示板」(260人)が続きました。

続けて、「特別な情報が得られれば絶対に利益が出る投資ができるかもしれないと思いますか」と聞いたところ、「思う(そう思う+ややそう思う)」と答えた人は13%と少ないものの、「必ず値上がりする」や「元本保証」といったワードは投資詐欺である可能性が高く、十分注意が必要だといいます。

次に、「投資詐欺に引っかからない自信」について尋ねたところ、「自分は投資詐欺に引っかからないと思う(そう思う+ややそう思う)」と回答した人は78%にのぼりましたが、警察庁が2018年に行った「オレオレ詐欺被害者等調査(※)」では、“自分は被害に遭わないと思っていた人の方が被害に遭いやすい”という傾向が見られました。

(※)警察庁 オレオレ詐欺被害者等調査より

最後に、「帰省などで家族が集まった際に、投資詐欺などの特殊詐欺について話題にしたことがありますか」という質問に対して、「ある」と答えた人は36%にとどまる結果となりました。

なお、警察庁 特殊詐欺対策ページ(※)によると、「SNS型投資詐欺」被害防止のための注意点としては、以下のようなものが挙げられています。

▽「必ずもうかる」「あなただけ」といった文言は疑うこと
▽投資先が実在しているか、国の登録業者かどうか確認すること
▽投資に関係する「暗号資産」や「投資アプリ」などは実在するものか確認すること

(※)警察庁 特殊詐欺対策ページより