飼い主さんが交通事故に遭い入院。室内で探し回っていたりぼんちゃん(「スタンプーりぼん」さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)
飼い主さんが交通事故に遭い入院。室内で探し回っていたりぼんちゃん(「スタンプーりぼん」さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)

交通事故で突然入院した飼い主を“遠吠えしながら探し続けた犬”の姿が、Instagramに投稿され、大きな反響を呼んでいます。

飼い主の「スタンプーりぼん」さん(@ribbon102)に詳しい状況を聞きました。

■部屋中に響く「遠吠え」 普段は静かな子が…

「この子より先に死にたくない」「寂しい思いをさせたくない」…そう綴られた動画には、飼い主不在の家で、スタンダードプードルの“りぼん”ちゃん(4歳)が寂しげに遠吠えを続ける姿が映っていました。

りぼんちゃんがこんな声を出したのは、生まれて初めてだったといいます。

■突然の交通事故、そして入院

投稿主さんは、ある日交通事故に遭い、救急搬送され急きょ入院。

「救急車に乗せられた瞬間、『この子を置いていかなくてはいけない』という申し訳なさで胸がいっぱいでした」

家族に世話を任せるしかなく、不安と罪悪感を抱えたまま病室へ。そこで目にしたのが、見守りカメラに映るりぼんちゃんの姿でした。

■「私を探してるんだ…」病室で涙が止まらず

「普段、遠吠えをしない子なので、本当に驚きました。『私を探しているんだ…』と思った瞬間、胸が締めつけられて涙が止まりませんでした」

朝も昼もずっと、部屋の中を歩き回り、遠吠えで飼い主さんを呼び続けていたというりぼんちゃん。動画のコメント欄には「胸が苦しくなる」「こんなにも愛していたんだね」と多くの共感が寄せられました。

■10日ぶりの再会、「ごめんね、不安だったよね」

入院から10日後、ついに病院で再会。

「私に気づいた瞬間、尻尾を大きく振って飛びついてくれました。何度も何度も『ごめんね』と抱きしめました」

普段は穏やかで優しく、甘えん坊なりぼんちゃん。飼い主さんの姿を見ると、安心したように体を寄せてきたそうです。

■「この子より先に死ねない」強く心に刻まれた瞬間

事故をきっかけに、飼い主さんの中である想いが強くなりました。

「病室で一人の夜、『この子を置いて絶対に先に死ねない』と強く思いました。りぼんは私にとって家族以上の存在で、支えで、日々の幸せそのものです」

現在も入院中ですが、りぼんの存在がリハビリの原動力になっているといいます。

■「大切な家族との時間を後回しにしないでほしい」

最後に、同じようにペットと暮らす人たちへメッセージを伺いました。

「ペットは言葉を話せませんが、心は深くつながっています。日々の仕草やまなざしに、どれだけ支えられているか……今回改めて実感しました。どうか大切な家族との時間を後回しにせず、たくさん愛を伝えてあげてほしいです」

飼い主を10日間待ち続け、遠吠えまでして探し続けたりぼんちゃん。その姿に、多くの人が胸を締めつけられました。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)