右から三橋和史香芝市長、近鉄取締役常務執行役員・福嶌博氏、池上儀一大阪八木駅駅長
右から三橋和史香芝市長、近鉄取締役常務執行役員・福嶌博氏、池上儀一大阪八木駅駅長

近畿日本鉄道は、3月14日にダイヤ変更を実施しました。ダイヤ改正の目玉は大阪線五位堂駅への特急の一部停車です。特急の一部停車に際し、近鉄はダイヤ改正当日に五位堂駅にて、セレモニーを開催しました。セレモニーでは、五位堂駅がある奈良県香芝市からの期待も、ひしひしと感じられました。

■特急の一部停車により快適な通勤・通学が可能に

五位堂駅は近鉄大阪線にあり、奈良県香芝市の玄関口です。大阪上本町駅から27.1キロの地点にあり、1日あたりの乗降人員は約23,000人(2024年)です。ダイヤ改正前は特急は止まらず、快速急行以下の種別が停車していました。

3月14日のダイヤ変更により、五位堂駅に一部の特急が停車しました。五位堂駅に停車する特急は朝ラッシュ時間帯の大阪難波、大阪上本町行き、夕ラッシュ時間帯の名張、松阪行きです。停車本数は朝ラッシュ時間帯が平日7本・土休日8本、夕ラッシュ時間帯が平日10本・土休日9本です。

平日朝ラッシュ時間帯における、五位堂駅から大阪上本町駅までの所要時間は21分~24分です。特急は五位堂駅の次は鶴橋駅まで止まりません。快速急行も五位堂~鶴橋間はノンストップですが、特急は全席座席指定のリクライニングシートのため、快速急行よりも快適です。

また、大阪線の快速急行や急行の終着駅は大阪上本町駅のため、大阪難波駅へは鶴橋駅で乗り換えが必要です。五位堂駅に停車する特急の一部は、大阪難波行きのため、大阪難波まで乗り換えなしでアクセスできる点もポイントです。

なお、特急の乗車には乗車券とは別に特急券が必要です。五位堂~鶴橋・大阪上本町・大阪難波間の特急料金は520円です。

■特急の一部停車にとどまらない五位堂駅への発展の期待

駅コンコースで行われたセレモニーでは、近鉄取締役常務執行役員の福嶌博氏、香芝市長の三橋和史氏からあいさつがありました。福嶌氏は五位堂駅が1987年に橋上駅舎になり、2001年に快速急行の停車駅になった歴史を説明しました。

五位堂駅の特急一部停車に際して「リクライニングシートにゆったり座って頂いて、特急はトイレも洗面室もあります。落ち着いた車内で1日のスタート、あるいは帰りの乗車を快適に過ごせる」とコメントし、改めて近鉄特急の快適性をPRしました。

三橋氏は「五位堂駅が地域の玄関口であり、奈良県全体にとっても交通の要衝としての役割を果たしている」と述べ、五位堂駅の一部特急停車を「歴史的な施策」と位置付けました。

その後、3・4番ホームに移動。土休日ダイヤでは、五位堂駅停車の大阪上本町方面最終特急となる10時57分発大阪難波行き特急で、出発式を実施しました。

香芝市では、五位堂駅周辺の建築物の高さ制限を31メートルから45メートルにし、複合商業施設や高層マンションの新設が想定されています。また、広場がない駅南側にも、ロータリーや広場を整備し、交通混雑の緩和や安全性の向上が期待されています。

最後に、三橋市長に香芝市のセールスポイントを尋ねたところ、「大阪からのアクセスの良さ」と「自然豊かな住環境の良さ」を挙げました。一部の特急停車により、アクセスの良さに快適性が加わったことにより、大阪通勤・通学者にとって、香芝市の魅力は増すのではないでしょうか。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)