がんの治療をするにあたり、多くの人が不安に思うのが外見の変化。特に化学療法や放射線治療にともなう脱毛は精神的にも大きな負担があるようだ。
2月18日、奈良県立医科大学附属病院がん相談支援センター(奈良県橿原市)ではそんな悩みに応えたイベント「第2回おしゃれターバンケア帽子体験会」が開催された。近年、ファッションアイテムとして注目されるターバンだが、脱毛した頭部をカバーすることができ、通気性があり柔らかな素材を選べば長時間着用しても負担が少ない。同病院では以前から脱毛した患者に向け積極的に紹介しているのだそう。
イベントには同病院に入院、通院中の患者が多数参加した。初めは少し物憂げに見えた患者たちだが、スタッフから装用方法の説明を受け、実際にターバンを装用するとぱっと表情が明るくなったのが印象的だった。参加者は女性が主。やはりおしゃれは心を華やいだものにしてくれるだろう。
イベントにターバンを寄付し、装用をレクチャーした株式会社Bonrich代表のフルサワケエコさんにお話を聞いた。
「昨年11月に『第1回おしゃれターバンケア帽子体験会』を開催したところ反響があり、同時に多くの患者さんからお悩みの相談をいただきました。がんとの闘病はただでさえ体力的、精神的に厳しいもの。さらに脱毛がおこることで気分が滅入ってしまう方は相当数おられると感じています。病気になった時、美容やファッションは後回しにされがちですが、そういった部分もケアすることで元気がわくということはあるんじゃないでしょうか」
奈良県立医科大学附属病院副院長の川口昌彦さんにもお話を聞いた。
「奈良県立医科大学附属病院では、病院快適環境プロジェクトとして『パジャマdeおめかし企画』などさまざまなイベントを実施してきました。入院中、闘病中であってもおしゃれをし、生き生きと自分らしく過ごしていただきたい。それによってストレスが軽減し、回復促進や患者満足度の向上につながるのではというコンセプトです。ターバンは色やデザインが多彩で、日々のおしゃれに工夫ができます。今後も回を重ね、多くの患者さんに気分のうるおいを感じていただきたいです」
ファッション、見た目は人がアイデンティティを確立する上で重要な要素。その視点が医療に加わることは非常に喜ばしいことではないだろうか。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
























