自分が新人だった頃の失言や失敗を思い出すと「今思えば恥ずかしかったな…」と感じる人は多いのではないでしょうか。そんな新人の成長を描いた漫画『調子に乗ってる新入社員がちょっと考えを改める話』(作:まるいがんもさん)がSNSで話題を集めています。
それは、ある会社の営業部でのこと。柔木美和(やわらぎ・みわ)と同僚の真締真一(まじめ・しんいち)は、新卒社員・権高すぐる(けんだか・すぐる)のOJTを任されます。最初は「ドンとおまかせあれ」と言っていた柔木ですが、その後、権高の態度に悩まされることになるのでした。
例えば、柔木たちとともに取引先との打ち合わせへ向かった権高は、取引先の会社が古い貸しビルに入る中小企業だと知ると、どこか見下したような態度を見せます。さらに、打ち合わせ中には取引先の発言に対して「まぁ目の付け所はいいっすね」と言い、その場の空気を凍りつかせてしまいました。
また社内でも「なんで営業なのに優先してやってくれないんですか?」と他部署へ横柄な態度を取ります。柔木は「みんな平等や」と注意しますが、権高は納得できず、友人に愚痴をこぼすのでした。
後日、取引先から権高の担当変更を求められるも、権高は「俺だいぶいい仕事するんすけどねー」と不満げな様子を見せます。さらに同僚を見下すような発言まで飛び出したことで、柔木は「人を上下で判断してる。しかも自分の知ってるだけの範囲の狭いせっまい物差しの中でや」と、人を尊重することの大切さを説きました。
その帰り道、権高は住宅街で一匹の大きなカエルと遭遇します。たくましく生きる姿を見て何かを感じ取った権高は、翌日、以前失礼な態度を取ってしまった女性社員へ素直に謝罪します。そんな権高の変化に、柔木と真締は安心したような表情を浮かべるのでした。
同作を含めた漫画『真面目なマジメな真締くん』は東洋経済オンラインにて連載中です。
読者からは、「気づけたのすごいよ。大半の人はスネて終わる」や「自信と過信って紙一重」などの声があがっています。そこで作者のまるいがんもさんに、同作について話を聞きました。
■正直言いづらいのですが、モデルは若い時の自分です
ー権高さんのモデルとなる人物はいますか。
正直言いづらいのですが、モデルは若い時の自分です…。作中に出てくる権高くんほどではないですが…。
ある程度、年齢を重ねてからやっと色々なことに気がついた感じもあります。自分がとても狭い世界と価値観で人を見下していたり、物事を決めつけていたり…。幼かったな、とか、バカだったな、と今では顔が赤くなりそうです。
ー同作は、ご自身の体験談などが反映されているのでしょうか。
上記で書いた自分の若い時に心の中で密かに思っていたことを盛って書いています。居酒屋での友達との会話とかですね。
若い時って誰かや何かをディスる会話をよくしがちだった気がします。おそらくそうすることで何もない空っぽの自分を虚勢で誤魔化していたんだと思います。それと営業がお金を稼いでくるから偉いというくだりですね。
営業ではない部署の僕が、営業の方の雰囲気や言動からよく感じていたことです。それがなんか納得がいかなくてモヤモヤしていたのを覚えています。
それとカエルを通して気づく部分。昔家の近所の住宅街で大きなカエルにでくわしたのが衝撃的で元になっています。こんな川も近くにない場所でなんで?と不思議でした。
カエルにとっては大冒険だなぁと思いながらしばらくデカいカエルを見ていたのを思い出してマンガに取り入れました。
ー同作に込められたメッセージをお聞かせください。
自分の価値観や思い込みって、特に若い頃はけっこう変わっていくものだと思います。それ自体は悪いことではなくて、むしろ自然なことでもあると思います。
だからこそ、いろんな人や考え方を柔軟に受け取りながら、変えるべきところは変えていった方がたぶん人生楽しくなるよね、なんて僕は思っています。
(海川 まこと/漫画収集家)























