今でも一定数支持を得る夜遊びジャンルの1つ「JKリフレ」。昔は本物のJK(女子高生の通称)がごろごろと在籍しており、リフレと称した性的サービスをウリにした裏風俗の一環として爆発的な人気を誇りました。現在は規制もあり17歳以下の未成年は雇用不可となったため、実年齢よりも幼く見える“なんちゃってJK”がキャストとして働きます。
ブームは下火になったように見えるものの、人気は健在。若ければ若いほど客付きが良い特殊な世界で、18歳からハタチまでが稼ぎのピークだそう。そこには一瞬の夢を掴むべく、多数の若者が参入を希望します。
元セクシー女優である筆者は知人の紹介で、たったの1~2年でサラリーマンの年収をゆうに超えた1人の女性に出会いました。マナさん(仮名)は23歳で、まだ人生が「これから」な年齢ですが「毎日なんとなく生きてます。特にやりたいこともないし、明日死んでも構わない」と悲痛な叫びをあげるのです……。
■リフレで整形資金を貯めた!フルカスタム後は飲み屋
高校卒業後、専門学校に通いながらJKリフレに務めていたマナさん。高校生の頃からメイドカフェでのアルバイトを経験済みで、仕事に対する抵抗感は一切抱きませんでした。むしろ、収入が跳ね上がることに対して大きな期待を寄せていたほどです。
若くてキュートなルックスを持つ彼女は、すぐ売れっ子に。日給10万円を超える日が多く、時給1100円で働いていた日々はすっかり記憶から飛んでしまったとか(以下『』内、マナさん談)。
『顔出しでリフレ始めたからメイドカフェで働いていた過去がバレて、掲示板で叩かれました(笑)全然有名なメイドカフェじゃなかったし、長期で働いていたわけじゃないのに“あいつ××店にいた△△ちゃんだよ”と書き込まれ、萌え系界隈の狭さを思い知らされましたね。でもお金がほしかったから叩かれても気にせず働き続けました。店からも推されたんで、出勤したら悪い時でも7万円は持ち帰れましたよ』
リピーターが多かっただけでなく、「外で会いたい」と希望した客からは裏取引をしていた時もあるそう。その結果、マナさんはひと月で300万円を稼ぐことも珍しくはなかったのです。
リフレの勤務期間は2年にも満たないほどですが、裏取引も含めてトータル1000万円以上を稼ぎます。そして、専門学校卒業前にスパッとお店を卒業し、整形を完了させてコンカフェ嬢へと転身しました。
『リフレ時代からちょこちょこ整形はしてたんですけど、輪郭削りとか豊胸などの大きな手術は稼ぎ切ってからやろうと思って。コンカフェに移ってからも収入は良くて、さらにカスタムを重ねて今はキャバしてます』
高収入を保ち、さらなる美しいルックスを手に入れるなどは多くの夜職女子が憧れるモデルケースでしょう。一見して“悠々自適な生活”ですが、マナさんは現在の生活を面白く感じていません。「この歳にして夢も希望もないですよ」と自嘲気味に語る、その理由とは一体何なのでしょう。
■「その先」を考えなかった代償
彼女はネイリストになるべく専門学校へ通いましたが、卒業後の就職先は飲み屋さん。10代の頃に憧れた商売ではなく、予想外の方面へと進みました。最初は納得したはずの道ですが、数年経った現在では「自身の選択を誤った」と感じるようになったのです。
『あの時はお金がほしかったし、見た目を綺麗にカスタムして稼ぎまくればそれで良いと考えていたんですよ。でも、稼いで仕事が安定してきたら毎日がマンネリしてきたんです。整形と美容以外に全く趣味がなく、恋愛も全然うまくいかず……。
可愛くなりたい、お金が欲しいって突っ走っていたあの頃が人生のピークでしたね。キャバ嬢として有名になりたい意欲もゼロですし、生きる上での目標が見つからないの。
アフタヌーンティーやアイドルのライブに誘われたり、おしゃれな映えスポットにも行くには行くけど、本気ではハマれもしない。私、“行って楽しかった~”で終わりなんです。推し活に本気出せるコとか、人生楽しいんだろうなって純粋に羨ましいですもん。
お金稼いで可愛くなればイージーモードって考えてたけど、結果的に今“詰んで”る。ほしいものを手に入れたら、マジでそこでおしまいでした』
ネイリストとして就職した友人たちを羨ましがるマナさん。中には早々に独立した知人もおり、「夜の世界よりもよっぽど輝いて見える」と言うのです。
今から昼職を目指すのも全く遅くはない年齢ですが、一度高収入を経験するとすぐには戻れないのが夜職の罠。また、短期間でパパッと稼ぐことを覚えると、長期的な目で物事を見られなくなるクセもつきがちですから、それが二の足を踏む原因にもなっています。
『専門は卒業したけど、自分でネイルなんてもう数年間やってないですしね。今からやれば感覚を取り戻せるんでしょうけど、毎日ダルくて考えを先延ばしにしちゃってます。ほんと、ネイリストとして就職してWワークで夜職続ければ良かった。給料が安いとかルールが面倒とか、昼職をバカにする同業のコは多いですけど、ブレない軸があるってメチャ大事なことですよ。私は毎日やることもなく、ただ仕事行くだけの生活だから、マジいつ死んでも構わないです』
高収入なぶん挑戦できることの幅がとても広そうなのに、有効活用ができないのは悩ましいところ。いくらお金があっても一歩前に踏み出す勇気がなければ悲しいかな、“宝の持ち腐れ”状態に陥ってしまいます。
若い時間を切り売りして稼いでも、先を見据えなければ高い壁にぶつかるのが夜の世界。実際、自分自身に納得がいかないまま夜職をダラダラ続ける例は少なくありません。マナさんのようにお金に困っていない人でも、無味乾燥な毎日を送れば“充実した人生”からは遠のくでしょう。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。























