車の台風対策や台風時の運転で注意すること、被災したときの対処法を解説 ※画像はイメージです(kelly marken/stock.adobe.com)
車の台風対策や台風時の運転で注意すること、被災したときの対処法を解説 ※画像はイメージです(kelly marken/stock.adobe.com)

近年、台風や大雨による気象災害が毎年のように発生し、生活環境や企業活動に大きな影響をもたらしています。本記事では、車の台風対策や台風時の運転で注意すること、被災したときの対処法について分かりやすく解説します。

■車の台風対策でやるべきことは?

車の台風対策としては、主に以下の9つが挙げられます。

・安全な場所へ移動する
・車周辺の物を片付ける
・車体を保護する
・接合部や特定パーツを養生する
・車体を固定する
・ハザードマップを確認する
・避難先を決める
・車両保険を確認する
・防災用品を準備する

台風が来る前には、車を守ることに加えて、自分や家族の命を守る対策が必要です。具体的な方法を、以下で紹介します。

■台風で起こりうる車への被害は?

台風では、暴風によって物が飛んできたり、車両自体が横転したりするリスクがあります。また、大雨によって冠水や土砂崩れが起こることもあります。

▽飛来物によるキズ・破損

台風では、飛来物によってフロントガラスにヒビが入ったり、ボディが凹んだりすることがあります。物の当たり方によっては、数十万円以上の修理費がかかります。

一般に、風速10m/s程度では傘などの小物が飛び始め、風速15m/sでは植木鉢や看板などの重いものも飛ばされる可能性があります。

▽暴風による横転や移動

台風では、車両が風で押し流されることがあります。さらに、風速35m/sを超えるような暴風では、横転の可能性もあります。

特に注意したいのが、ミニバンや軽自動車のスーパーハイトワゴンです。これらは全高が高く、横風の影響を受けやすい傾向があります。

▽冠水・浸水による故障

台風は暴風だけでなく、大雨ももたらします。その結果、道路や駐車場が冠水し、車両が浸水してしまうこともあります。

浸水の程度によってはエンジンや電装系が故障し、最悪の場合、感電や火災につながる可能性もあります。

▽土砂崩れや倒木による被害

山間部に住んでいる場合は、土砂崩れや倒木による車の損壊、埋没といったリスクもあります。この場合、車の故障以前に身の安全を守るための早期避難が必要です。

■台風被害から車を守るための対策5選

台風では、飛来物による破損や車両の移動・横転、浸水などへの対策が必要です。ここでは、特に重要な5つの対策を紹介します。

▽車を安全な場所へ移動する

車を安全な場所へ移動させるだけでも、被害のリスクは大きく軽減できます。以下に、主な駐車場所とおすすめ度をまとめました。

【立体駐車場】
・冠水:◎
・飛来物・横転:〇
・おすすめ度:★★★★★

【自宅ガレージ】
・冠水:〇~◎
・飛来物・横転:〇~◎
・おすすめ度:★★★★☆

【高台にある駐車場】
・冠水:◎
・飛来物・横転:△
・おすすめ度:★★★★☆

【一般的な屋外駐車場】
・冠水:△
・飛来物・横転:△
・おすすめ度:★★☆☆☆

立体駐車場は飛来物・横転・浸水のリスクを総合的に抑えやすいため、退避先として最もおすすめです。ただし、商業施設の立体駐車場は長期間の退避場所として想定されていない場合もあるため、施設のルールを確認しましょう。

移動が難しい場合は自宅ガレージや高台の駐車場も有効ですが、周囲に飛来物となりそうな物がないかも確認しておきましょう。

▽車周辺の飛来物を片付ける

車を立体駐車場やガレージに停められず、自宅の屋外スペースに停める場合は、周辺にある以下のような物を屋内に片づけましょう。

・玄関マット
・傘・傘立て
・植木鉢
・ドア飾り
・物干し竿
・バケツ・ホース・ジョウロなど

飛来物となり得るものを屋内へしまうだけでも、車のキズや損壊のリスクを軽減できます。

▽車体を布などで保護する

自宅の物は片づけられても、周辺の家などから物が飛んでくる可能性もあります。そのため、屋外で駐車する際は車全体を保護すると良いでしょう。

具体的には、車にボディカバーをつけ、可能であれば緩衝材として毛布や段ボールをフロントガラスやボンネットに敷くのがおすすめです。

ただし、ボディカバーなども風で大きく動くと、こすれてキズになる可能性があります。動かないようにロープやひもで固定しましょう。

▽車の隙間やパーツを養生する

大雨では、車の隙間から水が入り込む可能性があります。そのため、ドアやガラス、サンルーフなどの接合部に養生テープや広げたビニール袋を貼り、雨漏りを防ぐとよいでしょう。

また、ルーフキャリアなどあらかじめ取り外せるものは、外しておいた方が壊れるリスクが低く、安心です。取り外せない場合は、養生テープで固定しましょう。

▽輪留めなどで車体を固定する

車の移動や横転のリスクを軽減するためには、車両を固定しておくことも有効です。

特に、屋外でも集合住宅の駐車場などでは、車体の移動で迷惑をかける可能性があります。輪留め(タイヤ止め)などを使って、車を固定するとよいでしょう。

■万が一の被災に備えて行う対策4選

台風の際は、自分や家族の命を守ること、避難や被災後の対応に備えることも重要です。ここでは、被災に備える対策を4つ紹介します。

▽ハザードマップを確認する

ハザードマップでは、洪水や土砂災害などの危険区域を確認できます。台風の際に冠水しやすい道路など、通行を避けるべき場所を把握しておきましょう。

なお、ハザードマップは一般に自治体のホームページでも確認できます。

▽事前に避難先を決めておく

地域には、複数の避難場所があることも少なくありません。ハザードマップを確認したうえで、万が一の際の避難先・避難ルートを決めておきましょう。

なお、実際は災害の規模や種類によって開設されない避難場所もあるので、優先順位をつけて候補を複数決めておくと安心です。

▽車両保険の補償内容を確認する

万が一、台風によって車が故障・損壊してしまった場合、任意保険で車両保険を付けていれば補償の対象となります。車両保険の有無・免責金額(自己負担額)・全損時の対応を確認しておきましょう。

なお、一般的には台風であっても保険を適用すれば、翌年は等級が1つダウンし、「事故有係数」が1年間適用されます。

▽防災用品を準備する

車での避難に備え、車内には以下のような防災用品を準備しておくと安心です。

・飲料水・軽食:渋滞や避難時の備え
・モバイルバッテリー:情報収集・連絡手段の確保
・懐中電灯:停電時や夜間の移動
・携帯トイレ:長時間の渋滞や避難時
・脱出ハンマー:冠水時の緊急脱出

飲料水や軽食、モバイルバッテリーなどの防災用品を車内に備えておくと、渋滞や避難時にも落ち着いて行動しやすくなります。また、冠水による閉じ込めに備え、脱出ハンマーも用意しておくと安心です。

■台風時の運転で注意すること

台風が来ているときは、基本的に運転をするべきではありません。しかし、万が一の避難や、やむを得ない移動が必要な場合もあります。ここでは、その際の注意点を解説します。

▽冠水した道路へ進入しない

車を走らせている先に冠水した道路がある場合は、できるかぎり引き返すか、迂回してください。一見水位が浅く見える場合でも、思っていた以上に深く、車に浸水してしまう可能性があります。

▽冠水しやすい場所を避ける

以下のような場所は冠水が起こりやすいため、走行を避けましょう。

・アンダーパス
・低地や河川・用水路周辺
・海沿いの道路

たとえ出発時点で冠水の情報がなくても、いざその場所に着いたら冠水しているというケースも考えられます。

▽強風・大雨では車の運転を中断する

雨風が強い状況では、視界が悪くなり、横風の影響も受けやすくなります。こういった場合は無理に運転を続けず、できれば商業施設の立体駐車場などに避難してください。

近くに立体駐車場がない場合もコンビニの駐車場に停めるなどして、天候の回復を待ちましょう。

【関連記事】ゲリラ豪雨に遭遇したら車はどうする?運転中の対処と予防策

■万が一被災したときの対処法

どれだけ対策をしていても、台風による被害を完全に防ぐことは困難です。ここでは、万が一、車が浸水したり破損したりした場合の対処法を解説します。

▽運転中に浸水が起こった場合

運転中に車が浸水した場合は、安全な場所まで移動する場合を除き、無理に走行を続けないようにしましょう。安全な場所に停止したら、速やかにロードサービスを呼んでください。

また、車は浸水によって、火災や感電が起こる可能性があります。ハザードランプで周囲に緊急性を伝えたうえで、速やかに車外に出てください。ドアが開かない場合は、脱出ハンマーなどを使って窓から脱出してください。

▽台風後に車両の浸水・破損があった場合

台風後、車両に浸水の形跡を見つけた場合や車体の損傷がある場合は、車を動かさず、JAFや保険会社に連絡しましょう。

この際、不用意に車のエンジンをかけてはいけません。エンジンや電装系の故障を悪化させる可能性があるためです。

なお、自動車保険で車両保険を付けているのであれば、保険会社に連絡したほうがスムーズです。

(まいどなニュース/norico)