東京23区内の中古マンション市場において、築年数が経過した「築古物件」への注目度が急速に高まっています。株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME'S』の調査によると、2018年には2割強だった築41年以上の物件に対する反響(問い合わせ)割合が、2026年には約半数にまで拡大し、築浅マンションの価格高騰が続くなかで、購入希望者が「築年数」の条件を妥協せざるを得ない状況が浮き彫りとなりました。
調査は、2020年~2026年6月の期間に、同サービスで掲載された東京23区で、駅徒歩10分以内の中古マンション(専有面積30平米未満の物件・リノベ済み物件・異常値は除外)を対象として実施されました。
同サービスに掲載された中古マンションの「掲載割合」と「反響割合」を築年数別に調査したところ、ユーザーからの「反響(問合せ)」のシェアでは、掲載割合では6~8%で横ばい傾向だった「築51年~」の物件が、2018年から2026年で約5.7倍(3.9%→22.2%)に高まっています。
また、「築41~50年」の物件と反響シェア(26.9%)を合わせると、「築41年以上」の物件で反響シェアの約半分(49.1%)を占めるまでシェアが高まっていることがわかりました。
一方で、築41年以上の「掲載物件シェア」は18.3%にとどまっており、需要(反響)に対して供給(掲載)が追いついていない状況です。
この背景として同サービスは、「生活・交通利便性が共に高い東京23区内では、専有面積を縮小するか、築年数の進んだ物件を購入するしかないこと、1970~80年代に分譲された築古物件は、駅前や駅近などの好立地に建てられているケースが多いこと、現代のリフォーム・リノベーション技術により、専有部分を新築と同等レベルまで引き上げることが可能なことに加えて、固定資産税が新築時に比べ最大20%程度まで抑えられることなどが挙げられる」としています。
資材価格や人件費の高騰、地価上昇の影響を受け、新築・築浅マンションの価格上昇が続いています。2018年と2026年の掲載価格を比較すると、築年数が浅い物件ほど価格の上昇率が著しい傾向にあります。
築年数別の平均掲載価格の変化を見ると、「築~5年」は7351万円から1億9387万円(263.7%)、「築11~20年」は5618万円から1億5872万円(282.5%)と、築20年以内の平均価格が1.5億~2億円前後にまで達しているため、一般的な実需層にとって築浅物件の購入は非常に困難な水準となっています。
調査を実施した同サービスは、「築古マンションは魅力的な選択肢である一方、管理費や修繕積立金が上昇しているケースもあるため注意が必要。安心・安全を考慮するならば、一棟丸ごとフル・リノベーションされた物件などを選択肢に入れるのも有効」とアドバイスしています。
























