知らない人にいつまでも家の前にいられたら、誰でも不安になるものです。漫画家・ゆむいさんの作品『不法侵入!?警察呼んだ話 実録コミックエッセイ』には、見知らぬ高齢女性に自宅の前に居座られた作者の実体験が描かれています。
作者はある日、意味もなく自宅の前に居座る高齢女性に遭遇します。その場を離れる様子がない女性に、作者は「何かお困りですか?」と声を掛けてみました。しかし、女性はなぜ声を掛けられたのか分からない様子で、「何も困ってないわ」と言うのです。
女性の行動をおかしいと思いながらも、1歳の娘が発熱していたこともあり、作者は自宅に入って様子を見ることにしました。娘のお世話を済ませて30分ほど経ったころ、窓から外の様子をのぞいてみると、女性はまだ自宅の前にたたずんでいました。
どうするべきか悩んでいると、玄関からドアノブを回す音が聞こえ、作者は女性が勝手に自宅に入ろうとしたのではと疑います。さすがに見過ごせないと感じた作者は、意を決して玄関のドアを開けてみることにしました。
ドアを開けると、女性は驚いた表情をして、こちらを見ていました。作者が「何かご用ですか?今ドア開けようとしましたよね!?」と問い詰めますが、女性は気が動転している様子で、要領を得ません。
近くに住んでいるのかと尋ねると、女性は首を横に振りました。そこで、さらに住所や名前を尋ねましたが、女性はどちらも思い出せないようで、答えられませんでした。
そんな女性の様子から、作者は女性が認知症で、迷子になっているのだと気づきます。助けてあげたいと思う作者ですが、体調の悪い1歳の娘がいる状況で、この場を離れるわけにはいきません。
そんなとき、困り果てていた作者の前に、宅配業者のお兄さんが救世主のごとく現れます。作者が彼に事情を説明すると、警察に連絡してくれることになりました。そこで、警察の到着を待つ間、認知症の人と話したときの記憶を思い起こしながら、作者は女性を引き留めるべく奮闘するのでした。
読者からは「玄関を開けようとするのは怖すぎる」「高齢の女性でも怖い」といったコメントが寄せられています。そんな同作について、作者のゆむいさんに話を聞きました。
■受け答えの様子から「もしかしたら…」と思っていた
--この作品を描いたきっかけを教えてください。
去年実際に起こったことが印象に残っていて、いつか描こうと思っていました。そんなときに、たまたま認知症に関する書籍を依頼され、発売に合わせてこのエピソードを発表しようと思い描きました。
--いつごろから、おばあちゃんが認知症である可能性を考えていたのでしょうか?
初めの受け答えの様子から「もしかしたら…」とうっすら思っていましたが、確信も持てず、微妙な感じでした。
年齢的に強盗の類ではないと思いましたが、パッと見では分からないことが世の中にはいろいろあるので、場合によっては取っ組み合いになることも覚悟しました(笑)
--このときは偶然、宅配業者の方がやってきましたが、もし周囲に人がいなかった場合、どのように対処していたと思いますか?
誰も頼る人がいなければ、とりあえず丁重に敷地外に出てもらって、そのまま何も対応できなかったと思います。やはり、体調不良の1歳児を放ってはおけないので…。
突然のお願いにも関わらず、嫌な顔一つせずすぐに手を貸してくださったヤマト運輸のお兄さんには、本当に感謝しています。
このエピソードの続きは、電子書籍『不法侵入!?警察呼んだ話 実録コミックエッセイ』で無料で読めます。最後にまさかのオチもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
(海川 まこと/漫画収集家)
























