たとえばよく行くパン屋があると、「この店のこれが好き」とお気に入りの商品ができることがあるでしょう。このように、何気なく買っているパンには、じつはお客さんそれぞれの思いが込められているのかもしれません。
パン屋の店主であるAKIRAさんがInstagramに投稿した描いた作品『アップルパイ』では、ひとりのお客さんとのやり取りを通して、店を続けていく意味を感じた出来事が描かれています。
ある日の夕方、作者が営むパン屋に男性が訪れました。店内を見渡した男性から「アップルパイは終わりました?」と尋ねられたため、作者は「完売しました」と答えます。すると男性は肩を落とし、残念そうに店を後にしたので、作者は「よほどアップルパイを気に入ってくださったのかな」と思っていました。
そして翌日、再びあの男性が来店します。その日はアップルパイがラスト1個だけ残っていたため、男性は嬉しそうにそれを手に取ります。作者も「よかった」と思っていると、店を出ようとしていた男性が、ふと立ち止まりました。そして男性は「母が…最近食が細くてほとんど食べなくって」と、アップルパイがどうしても欲しかった理由を語ります。その言葉を聞いた作者は、胸が温かくなり「このお店を続けていきたい」と改めて思うのでした。
読者からは「優しさが涙腺にきました」「きっとアップルパイはお母様だけでなくお客様の救いにもなったと思います!」など、感動の声があがっています。同作について、作者のパン職人AKIRAさんに話を聞きました。
■「これだったら食べるかな」お客さんの言葉に感じたパン屋を続ける意味
ーお店でアップルパイは、人気商品なのでしょうか?
クロワッサンに次ぐ人気商品です!
ー男性の話を聞いて、どのように感じましたか?
普段、お客様がどんな背景で当店のパンを買ってくださるのか殆ど知る事はないですが、この男性が話してくださった事情には驚き、嬉しく感じました。また、親孝行な優しさに感動しました。
ーその後、男性は来店されましたか?
はい、じつはつい数日前にいらっしゃいました!お母さまはアップルパイを召し上がってくださったそうで、また購入されました!その他のパンも「姉と母親が絶賛してました」と嬉しいお言葉を頂戴しました。
ー今回の出来事を通して、これからどんなパン屋にしていきたいと思われましたか?
パンが美味しいのは勿論ですが、なんとなく雰囲気が好きで居心地が良かったな。とか、店員と話して楽しかったな。という風に「なんだかまた行きたいな」と思ってもらえるようなお店でありたいと思います。
(海川 まこと/漫画収集家)























