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第61期王位戦

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 王位戦7番勝負を4連勝で制し、18歳1カ月の史上最年少で二冠となった藤井聡太新王位。14歳2カ月でプロ入りした天才少年は、デビューから29連勝、最年少タイトル獲得など数々の記録を塗り替え、棋士になって4年足らずで棋界トップの一角に駆け上った。本年度中の最年少三冠も夢ではなく、「藤井時代」到来の足音を響かせる。今後、更新する可能性のある最年少記録を調べてみた。

 ■最年少三冠 同時にタイトルを三つ保持する三冠を達成した棋士は過去に9人いる。最年少は羽生善治九段(49)が1993年に記録した22歳3カ月だ。

 藤井新王位にとって、三冠目に最も近いのは王将戦か。秋からの挑戦者決定リーグ出場が決まっており、リーグを制して例年1~3月に行われる7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王=を破れば記録を大幅に更新する。

 なお、最年少四冠、五冠は羽生九段がいずれも93年、それぞれ22歳9カ月、22歳10カ月で達成。前人未到の七冠は96年、25歳4カ月で達成している。

 ■最年少名人 八大タイトルで最も伝統のある名人。15日に渡辺名人が誕生したことにより、中学生でプロ入りした棋士は藤井新王位を除き全員名人経験者となった。最年少記録は、83年に谷川浩司九段(58)=神戸市東灘区=が達成した21歳2カ月だ。

 名人には順位戦のA級優勝者が挑戦する。順位戦は1年がかりで昇級を争うリーグ戦で、藤井新王位は現在B級2組に在籍しており、B級1組、A級と毎年昇級し、さらにA級で優勝すれば、最速で2023年には、名人戦7番勝負の挑戦権を得る。23年4月、藤井新王位は20歳8カ月。7番勝負に勝てば谷川九段の記録を更新する。

 一度でも昇級を逃すと達成できなくなるが、藤井新王位は順位戦で通算32勝1敗と驚異的な強さを発揮している。

 ■最年少九段 藤井新王位はタイトル2期獲得により、20日付で八段に昇段した。加藤一二三・九段の18歳3カ月を上回る最年少だ。

 最高位の九段は、渡辺名人の21歳7カ月が最年少記録。昇段条件は「竜王2期」「名人1期」「タイトル3期」などで、藤井新王位の場合、あと3年半のうちに条件を満たせば最年少での九段昇段となる。(溝田幸弘)

2020/8/20
 

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