岸田文雄首相が衆院和歌山1区補欠選挙応援のため訪れた演説会場で15日、筒状のものが投げ込まれ爆発した事件で、威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)。自宅近くの住民からは一様に驚きの声が上がった。
木村容疑者が住んでいたのは、閑静な住宅街にある2階建ての一戸建て住宅。近隣住民らによると、地元の公立小中高校を卒業し、父母ら家族と暮らしていたとみられる。
木村容疑者の自宅近くに住む50代の女性は「まさか、と思った」と声を震わせた。口数は少ない印象だったが、女性が幼い子どもを連れて擦れ違った際、目線を子どもに合わせて話しかけてくれるなど「優しい人という印象だった」と振り返る。母親の買い物に付き添う姿も見たことがあるという。
最近は見かけなかったというが、女性は「どちらかというと、おとなしいイメージ。首相を襲うような大それたことをするとは思えない」と話した。
同じく容疑者の自宅近くに住む男性(58)は「私の家は15年前に引っ越してきたが、一家はそれ以前から住んでいたと思う」と話し、「(容疑者を)最後に見たのは昨秋の夕方。母親とジャージー姿で庭で草刈りをしていた。トラブルも聞いたことがなく、全く事件と結び付かない」。
近隣の女性(65)も「(容疑者は)朝に出かけて夕方に帰宅する姿をよく見かけた。何の仕事をしているのかは分からないが、見た目もおとなしい感じで、とても驚いている」と話した。