ゴルフクラブや写真など貴重な所蔵品が展示される「JGAゴルフミュージアム」=三木市志染町広野
ゴルフクラブや写真など貴重な所蔵品が展示される「JGAゴルフミュージアム」=三木市志染町広野

 日本ゴルフ協会(JGA)は、三木市志染町広野の「廣野ゴルフ倶楽部」に設置している「JGAゴルフミュージアム」の一般公開を今月末で終了し、閉館する。施設の老朽化などが理由で、実物のクラブや資料など国内外から集めた計約2千点の所蔵品の新たな移転先を探している。

 同ミュージアムは1982年5月、国内屈指の名門コースとして知られる同倶楽部内に開館。木造2階建てで、19世紀初頭に作られたゴルフボールや著名なゴルフクラブ職人の工房を再現した展示のほか、六甲山に日本初のゴルフ場を開いたことで知られる英国出身の実業家A・H・グルームの足跡も紹介する。事前予約すれば会員以外でも入場料200円で見学できる。

 JGAによると、建物は築40年以上が経過し、歴史的な価値がある所蔵品に適した湿度や温度の維持が困難になった。施設の維持には年間数百万円のコストが必要だが、名門コース内という立地のため積極的に宣伝しなかったこともあり、年間入場者数は300~400人だったという。

 ゴルフ界の発展のために今年4月に設立した新組織「日本ゴルフ殿堂」などとともに、所蔵品を広く紹介する方法を検討するとしている。(大山伸一郎)