団員に見守られ熱唱する芹香斗亜(せりか・とあ)=宝塚市栄町1、宝塚大劇場(代表撮影)
団員に見守られ熱唱する芹香斗亜(せりか・とあ)=宝塚市栄町1、宝塚大劇場(代表撮影)

 宝塚歌劇団宙(そら)組トップスター芹香斗亜(せりか・とあ)=神戸市出身=の退団公演が2日、本拠地・宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で千秋楽を迎えた。演目は「宝塚110年の恋のうた」「Razzle Dazzle(ラズル・ダズル)」で、公演の最後には芹香のサヨナラショーも行われた。3月15日に開幕する同演目の東京宝塚劇場公演千秋楽(4月27日)で退団する。

 芹香は2007年に93期生として入団し、星組に配属された後、花組を経て宙組へ。23年6月にトップスターに就任した。

 サヨナラショーでは出演作メドレーなどを芹香がソロ歌唱したほか、終盤には宙組全員で「REMEMBER THIS NIGHT」(「Xcalibur エクスカリバー」より)を歌い上げた。

 終演後の記者会見では、トップ在任中の日々を振り返り「ひたすらにいい舞台をお届けしたいという思いだけでやってきた」と語った。

 宙組では、芹香のトップ就任間もない23年9月、俳優女性=当時(25)=が急死。背景に過重労働や上級生らによるパワハラがあったとして、歌劇団は遺族に謝罪した。

 芹香がトップとして主演した大劇場公演は、女性急死の影響で2日間のみの上演となったトップお披露目公演「PAGAD(パガド)」、長期休演からの再開特別公演「Le Grand Escalier(ル・グラン・エスカリエ)」と今作の計3作品だった。