人間中心の演劇では「ない」、芝居を盛り上げる音楽では「ない」。国内外で高く評価される演出家、岡田利規と作曲家、藤倉大がタッグを組んだ音楽劇、チェルフィッチュ×藤倉大 with 神戸市室内管弦楽団アンサンブル「リビングルームのメタモルフォーシス」を鑑賞した(2日、神戸文化ホール)。演劇と音楽の予定調和を覆す刺激的なコラボレーションだった。
■「リビングルームのメタモルフォーシス」
岡田主宰の劇団チェルフィッチュはウィーン芸術週間のため、藤倉と協働する新作制作を委嘱され、2023年に初演。24年の東京を経て同ホール50周年企画の一環として神戸での上演が実現した。