上昇率3.5%で価格も高水準だった阪急逆瀬川駅周辺の商業地
上昇率3.5%で価格も高水準だった阪急逆瀬川駅周辺の商業地

 国土交通省が26日に発表した公示地価(2024年1月1日時点)で、阪神北地域は住宅地が前年比1・4%増と3年連続の上昇となった。1991年を最後に下落や横ばいの状態が続いていた猪名川町で0・5%と33年ぶりのプラス、三田市も0・3%と16年ぶりのプラスになるなど、全5市町で上昇した。商業地も前年比2・7%増と9年連続のプラスだった。(貝原加奈)

 伊丹市の変動率は2・2%、宝塚市は1・5%、川西市は1・2%だった。阪神北で上昇率のトップは、宝塚市の阪急宝塚駅近くの「湯本町」で4・3%。同市内では49地点中43地点で上昇した。全36地点でアップした伊丹市では、阪急伊丹駅近くの「西台3」の4・0%増をはじめ多くが2%を超えるなど、場所を問わず堅調だった。

 市街地の不動産価格が高騰する中、川西市や猪名川町など郊外のニュータウンで若者の需要が高まっている。川西市の「大和東3」は4・2%、猪名川町も「伏見台1」で2・8%と伸びた。下落率も全体的に減少。阪神北で下落率が最も大きかったのは三田市の「長坂」でマイナス2・3%だった。