■公認スポーツ栄養士・吉谷佳代さん 県立大環境人間学部教授・永井成美さん
長距離を走り切るにはエネルギーが必要。約3日前からカロリー量を維持して炭水化物中心の食事に切り替えましょう。糖質は水分も一緒に蓄えるので、体重増加に注意が必要です。
大会前日は胃腸に優しい食事を心がけて。刺激が強いメニューはもちろん、消化に時間のかかる物は避けるべきです。験担ぎの「カツ」も控えてください。
当日はレースの3時間前までに食事を終えましょう。ゆっくりと消化できるおにぎりや、餅入りのみそ汁を食べる人もいます。日頃から早起きして朝食を取る習慣づけが大切です。
レース中は、ゼリー状飲料などを数回に分けて摂取するといいです。足がつるのを予防するには筋肉の分解を防ぐアミノ酸が有効で、粉末状の商品は給水所でさっと飲めて便利ですよ。異常を感じる前に「1時間に1回」と補給の時間を決めるのがおすすめ。
完走後は食事も自由-という訳ではありません。おにぎりとゆでたまごなど、枯渇した栄養を補う炭水化物とタンパク質のセットが理想です。低体温症の予防と水分補給に温かい飲み物も忘れずに。完走を祝うお酒は控えめにしましょうね。(森下陽介)
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1万人以上が播磨路を駆ける「世界遺産姫路城マラソン」(2月11日開催)まで、いよいよあと4日。城周辺では練習に励むランナーの姿が目立つ。完走に向けて必要な準備は? 食や医療、長距離走の専門家らにアドバイスを聞いた。
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