大天守の屋根に乗り、ほうきで汚れを落とす自衛隊員=16日午前、姫路市本町
大天守の屋根に乗り、ほうきで汚れを落とす自衛隊員=16日午前、姫路市本町

 世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市本町)で16日、年末恒例の「すす払い」があった。陸上自衛隊のレンジャー隊員ら約350人が早朝から参加。この1年間に大天守や石垣、内堀などにたまった汚れを手際よく落としていった。

 姫路駐屯地が行う「姫路城クリーン作戦」で、1976年に始まり50回目。同駐屯地に所属する中部方面特科連隊や第3高射特科大隊などが担った。

 石垣も含めた高さ約46メートルの大天守の清掃には、各部隊から選抜されたレンジャー隊員10人が臨んだ。地下足袋を履いて屋根に登り、ロープで体を固定。長さ約3メートルのほうきを使って、軒下などのほこりやクモの巣を取り払った。

 普段は掃除がしにくい堀回りの石垣や内堀では、隙間から伸びた草木の除去などにも励んだ。

 同駐屯地の奥村啓介司令(47)は「姫路のシンボルである城の清掃に関われることは光栄。新年に向け、白く美しい城にするという思いで取り組んだ」と話した。(後藤亮平)