創部50年を超えてクラブチームの雄として奮闘する香寺クラブのメンバー。大塚京介監督(前列左端)は「より長く続くチームにしたい」と誓う=姫路市内(同クラブ提供)
創部50年を超えてクラブチームの雄として奮闘する香寺クラブのメンバー。大塚京介監督(前列左端)は「より長く続くチームにしたい」と誓う=姫路市内(同クラブ提供)

 姫路市が拠点の社会人軟式野球チーム「香寺クラブ」が、創設50年を越えて奮闘を続ける。企業チームの強豪がひしめく中、年齢、職業が違う有志で構成するクラブチームとして、過去には国体優勝の実績を誇る。しかし一時は部員減少で解散の危機に直面。同市内で開かれた50周年式典で大塚京介監督(36)は、波瀾(はらん)万丈の半世紀を振り返り「休日に本気で野球と向き合う仲間と、より長く続くチームにしたい」と誓った。(津谷治英)

 1972年、初代監督の白石光広さんが高校、大学の野球部経験者を集めて結成。播磨地域は野球熱が高く東洋大姫路高校、姫路工業高校など地元強豪校の卒業生らが集い、甲子園で活躍した元球児も名を連ねた。部員数は最大で25人、OBは約80人を数える。後に小学生が所属する香寺クラブ・ジュニアを併設し、後進育成にも務めてきた。

 全盛期の92年には山形国体で優勝。2006年の兵庫国体では選抜チームに主力選手を輩出して日本一の原動力となった。両大会を経験し、兵庫国体で全兵庫監督を務めた大塚剛さん(67)は「兵庫国体は地元開催で期待が強く、強烈なプレッシャーの中だった。でも選手は負けずに力を発揮してくれた」と振り返る。