昨シーズンから冷凍保存されていたカキの袋詰め作業。海外輸出分が大半を占める中、県漁連水産加工センターの担当者は「今は在庫分を出荷できるからいいが、今後買い付けできなかったらどうなるか」と心配する=姫路市白浜町(撮影・辰巳直之)
昨シーズンから冷凍保存されていたカキの袋詰め作業。海外輸出分が大半を占める中、県漁連水産加工センターの担当者は「今は在庫分を出荷できるからいいが、今後買い付けできなかったらどうなるか」と心配する=姫路市白浜町(撮影・辰巳直之)

 兵庫県西部の播磨灘で発生した冬の味覚、養殖カキの大量死。本来なら今がかき入れ時の産地では、恒例の関連イベントが中止となったり、飲食店がカキ料理の提供を取りやめたりするなど影響が深刻化している。大量死の原因としては、海水の温度や塩分濃度の上昇などが指摘されるが、いまだ不明確なまま。来シーズン以降の収穫も見通せず、新たな収益源を模索する業者も出始めた。(まとめ・橘高 声)

■生き残ったカキも大きさは半分

 入荷が未定のため、冷凍カキを使用しています-。

 赤穂市坂越の海鮮料理店「くいどうらく」。例年11月には新物のカキを提供するが、今季は12月上旬まで冷凍カキの使用を知らせる看板を店頭に掲げた。